Apdexスコアはアプリケーションのパフォーマンスに関するユーザーの満足度を数値的に計測した指標です。
Apdexスコアはリアルユーザー監視(RUM)、APMインサイトで取得できる値です。
このスコアにはアプリケーションの応答時間に対する3つの状態があります。
・「満足」:応答時間がApdexのしきい値(Tミリ秒)より短い時の状態です。ユーザーが満足に扱えているという指標です
Apdexのしきい値(Tミリ秒)はユーザーで設定できます。
新規設定の場合は、[管理]→[監視の追加]→[リアルユーザー監視]の順でクリックし、「Apdexしきい値」から行えます。
・「許容」:応答時間がTミリ秒より長く、4Tミリ秒より短い時の状態です。ユーザーがプロセスを続けようとする時間の指標です
・「不満」:応答時間が4Tミリ秒より長い時の状態です。ユーザーは許容できずにそのプロセスを中止します
Apdexスコアは共通のApdex計算式に基づいて計算されます。
Apdex = (満足数 + 許容数 / 2)/ 総数
Apdexスコアは0から1までの数値で表現されます。
・0 = 全ユーザーが「不満」を感じている
・1 = 全ユーザーが「満足」している
次のような各状況で、Apdexスコアは次のように示されます。
全ユーザーからアプリケーションに対する全ての応答時間が「満足」状態:Apdexスコアは1
全ユーザーからアプリケーションに対する全ての応答時間が「許容」状態:Apdexスコアは0.5
全ユーザーからアプリケーションに対する全ての応答時間が「不満」状態:Apdexスコアは0
例として、500ミリ秒がApdexスコアのしきい値として設定されている場合(T = 500 ms)、次のようになります。
・500ミリ秒より短い場合は「満足」としてカウント
・2000ミリ秒(500 * 4)よりも短い場合は「許容」としてカウント
・2000ミリ秒よりも長い場合は「不満」としてカウント
Site24x7でのApdexスコアの計算方法は以下のようになります。
例えば、5分間ごとにポーリングを行い、一日に合計288つのデータ(総数 = 288)を取得したとします。
・500ミリ秒より短い応答時間が40回計測された場合、「満足」は40としてカウント(満足数 = 40)
・2000ミリ秒より短い応答時間が200回計測された場合、「許容」は200としてカウント(許容数 = 200)
・2000ミリ秒より長い応答時間が48回計測された場合、「不満」は48としてカウント(不満数 = 48)
よって、この場合のApdexスコアは、
「Apdexスコア = (満足数 + 許容数 / 2)/ 総数」の計算式から以下のようになります。
(40 + 200 / 2)/ 288 =(40 + 100)/ 288 = 0.486
この場合、Apdexスコアは0.486になります。
このように数値化することで、アプリケーションの応答時間と使いやすさをわかりやすく把握できます。