AIベースしきい値の設定とメリット

AIベースしきい値の設定とメリット

Site24x7ではしきい値を監視に設定して、しきい値に違反した際にアラートを発生します。
設定できるしきい値のタイプとして、次のものがあります。
  1. 一定しきい値
  2. AIベースしきい値
本ナレッジでは、AIベースしきい値についてご紹介します。
一定しきい値の設定方法はこちらを参照してください。

〇概要

AIベースしきい値は、アノマリ検知機能で定められたベースラインから、監視で取得された値がどれだけ乖離しているかの度合いを設ける機能です。
AIベースしきい値は、Zoho開発のAIであるZiaを使用しています。

ベースラインは、1週間前および2週間前のデータの上位5%の値を取り除いた数値(95パーセンタイル値)が適用されます。
例:金曜日にAIベースしきい値違反が発生したとします。
  この場合、そのアラートは1週間前と2週間前の金曜日の上位5%のデータが取り除かれた値が、ベースラインとなり引き起こされています。
この機能を使用することで、ユーザーにとって煩雑なしきい値の数値決めを行うことなく、設定できます。
ベースラインが自動で設定されるため、ベースラインからの外れ値のみ設定いただくことで、運用していただけます。
ZiaはSite24x7のアノマリダッシュボードにも使用されています。
アノマリダッシュボードの詳細はこちら

〇設定方法

AIベースしきい値の設定方法は次のとおりです。

外れ値の設定

ベースラインからの外れ値のしきい値を設定し、その値から超過したデータが収集された際にアラートを発生するように設定します。
設定方法は次のとおりです。

1. Site24x7にログインします。
2. [管理] → [設定プロファイル] → [アノマリ設定]をクリックします。


3. 「可能性あり重大度偏差 %」と「アノマリ重大度偏差 %」を指定します。
AIベースしきい値では、上記2項目を用います。
デフォルト値は次のとおりです。
可能性あり重大度偏差 %:50
アノマリ重大度偏差 %:80

その他の項目はアノマリダッシュボード機能で使用します。
4. 値を変更したら、[更新]をクリックします。

しきい値プロファイルの作成

AIベースしきい値のしきい値プロファイルを作成します。作成手順は次のとおりです。

1. Site24x7にログインします。
2. [管理] → [設定プロファイル] → [しきい値と可用性] → [しきい値プロファイルの追加]をクリックします。
3. 次の項目を指定します。
  1. 監視タイプ:しきい値を設定する監視のタイプ
  2. 表示名:しきい値プロファイル名
  3. しきい値タイプ:AIベースしきい値

4. 「プライマリー監視ロケーションの応答時間しきい値」で、Anomaly Severityを次から選択します。

手順「外れ値の設定」で設定した値が、次のAnomaly Severityに該当します
Likely:可能性あり重大度
Confirmed:アノマリ重大度

5. [保存]をクリックします。

制限事項:
すべての監視とパフォーマンスデータに対して、AIベースしきい値のプロファイルは設定できません。
AIベースしきい値を設定できる項目は、こちらをご確認ください。

監視への関連付け

1. 作成したしきい値プロファイルを関連付ける、監視の画面にアクセスします。
2. 監視名横のハンバーガーアイコンより[編集]をクリックします。


3. 設定プロファイル欄の「しきい値と可用性」項目で、作成したしきい値プロファイルを選択します。

4. [保存]をクリックします。

〇アラート

AIベースしきい値を設定している監視でアラートが発生すると、次のアラートメールが通知されます。
※本ナレッジでは、Webサイト監視のAIベースアラートメールを紹介しています



Webサイト監視のAIベースアラートメールには、上記に加えて次の情報も記載されます。

障害の詳細:障害のあったロケーション、解決先IPアドレス、障害理由
可用性サマリーレポート:過去3日間の可用性についてのレポート
パフォーマンスレポート:過去24時間の応答時間のパフォーマンスについてのレポート
最新のポーリング:障害検知時に取得された次の情報を記載
  1. 収集時刻
  2. HTTPステータスコード
  3. 応答時間とその内訳(DNS応答時間、SSLハンドシェイク時間、接続時間)
  4. コンテンツデータ量
  5. 解決先IP
  6. 使用プロトコル
  7. ハッシュ関数
  8. 暗号化アルゴリズム
  9. 鍵交換方式

〇メリット

ITサービスの需要はそれぞれ異なっており、認知度や時間帯などで負荷がかかるパターンに差があります。
これにより、しきい値の設定は煩雑化しており、その設定した値が、各サービスにとって有意なものであるか不安が残ります。
AIベースしきい値を利用すると次のメリットがあります。
  1. しきい値ベースラインの自動適用による設定の簡易化
  2. 2つの重大度を用いたリスクの明確化
  3. 過去のデータを基にしたトレンドの可視化
  4. 誤検知の削減
AIベースしきい値を使用して、複雑なインフラ環境でも有益なアラートを受信でき、
過去のトレンドを基に、環境見直しの検討にお役立ていただけます。

追加ライセンスの契約も必要なく利用いただけますので、
是非この機会に設定をご検討ください。